狼様の愛のカタチ理論【番外編】
「びっくりだろ?」
「う、うん…前の時とは雰囲気も華やかさも違う」
以前、宮殿で行われた会はなんて言うか…こんな華やかさはなかった
いかにも、訳がありそうな怪しい会だったのに
この夜会はうって変わって違う
「まぁ、夜会なんて言ってるけど、本当は奴らの娯楽みたいなもんなんだ」
「娯楽?」
「あぁ、神としての仕事も結構疲れる。だから一種のリフレッシュだな」
そっか、リフレッシュでこんな夜会をするなんて
やっぱり、天界は凄い。ここに来て随分経過したけど…いまだにびっくりすることだらけだ
そんな事を思い、首を縦にふりながら、再び周りを見渡すと左汰も私の肩に手を乗せる
「沙優様、雑談はそのくらいにして行きましょう。早く行かないと扇李が怒ってしまいますから」
「あ…そ、そうだね」
実は、今日は扇李とは別々にここに来た
理由は説明をするほどでもないけど、仲が悪いと思わせるため…らしい