狼様の愛のカタチ理論【番外編】




「やあ!扇李」


「「………」」


綺麗な髪をなびかせて、手を振るのは海鈴さん


久しぶりにみる姿だけど相変わらず、扇李に負けないくらい素敵な彼で…


姿勢を只して頭を下げると、海鈴さんは手をふる


「あ、そんな堅苦しいのいいからさ!頭あげてよ」


「で、でも」

「堅苦しい夜会じゃないんだ、そーゆうのは無しにしよう?ね?」


「…」

パチンと瞳を閉じる仕草に私は軽く笑いながら頭をあげると海鈴さんは扇李と私を見て薄く笑う


「ところで、君達は相変わらず普通の仲なんだな」

「……?」


指をさすさきには、不自然に空かれた私と扇李の距離

同じソファーなのに扇李までの距離は一メートルくらい離れている


「…あ」

こ、これは…扇李が怒ってるからもあるし、ただ単に扇李に近寄っちゃいけないからで…


普通なんだ、なんて言ったらまた扇李の逆鱗にふれてしまう


どうしてもそれだけは避けたくて…



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