狼様の愛のカタチ理論【番外編】





「…せ…っ」


チラリと扇李を見て、助けを求めるものその瞳は私をみることなく違う方向を見たままで


そんな仕草に海鈴さんはため息をはいて、ドサッと私達の間に強引に座り込む


「扇李は冷たいんだからさ。そんな愛想もなくて我が儘な扇李にこの子は勿体ないよ」

「……」


「それに、せっかく夜会に来たのに座ってるのはつまらないなー」

「え?」


大きくて、白く綺麗な手が肩に置かれてグイッと身体ごと引き寄せられる

「ちょっ…」


「なぁ、扇李…花嫁ちょっと貸してよ」

「へ?!」


な、な、何を言ってるの!?


ビックリする私とは反対に扇李は全く表情を崩さないままだ


「いいでしょ?どうせ構ってあげないんだろうし?座ってるだけなら俺とダンスでもしよう?」


「だ、ダンス?…」

「そう、みんなやってるからさ」


そうだけど、でも…


「私、ダンスなんて…出来ないですからっ」


学生時代にフォークダンスくらいしかしたことがないのに


他の神様達みたいに、あんな優雅で素敵な踊りなんて出来ない



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