狼様の愛のカタチ理論【番外編】



あ…この人達…宮殿にいる老人役達だ…


彼らには初対面から散々バカにされたから宮殿にいる間は避けて来たのに

こんな所で合うなんて、タイミングが悪い。しかも海鈴さんといる時になんて…


「……っ」


不意に動きを止めて彼らから顔を背ければ怪しく口元が微笑む


「こら、そのような事を言ってわ可哀想ではないか。彼女は扇李に好かれてない。浮気の1つや2つしたくなるのも当然であろう」


「あぁ、それもそうだ。しかも相手は海鈴殿とは…さすが、扇李に手を上げただけのことはある」


クスクスと笑われ、明ららな嫌みに私は海鈴さんの腕を掴む


「か、海鈴さん…向こうにいきましょう…」

「え?」


これ以上この人達といたくない、そんな感情が私を襲い強引に歩き出そうとすると…


ガシッと力強く腕を捕まれ、彼らと視線が絡んだ


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