狼様の愛のカタチ理論【番外編】





――――――…
――――…





「も…う…最低…扇李ってば」


数十分後、スッキリとした顔で腕を組ながら立つ扇李とは対照的に私は床に座り込み


肩で息をしながら、扇李を少し睨んでいた


あれから、結局は抱かれてしまい…散々好きなようにされてしまったのだ



それで、やっと事が終わり乱された衣服を整えながら文句を言うと、彼はフッと鼻で笑う


「わ、笑いことじゃないんだからっ…」


し、しかも!


「こんなに、キスマークつけて…髪の毛下ろしても見えちゃう…じゃん」


首筋や胸元、腕にまで…私の身体の沢山の所に紅い華が咲いている


いつも、こんなに見える場所にはつけないのに…今日に限って…全く…


ブツブツと文句を言うわたしに扇李はその綺麗な手を頭に置いて私を見下ろす



「それでいいんだ、見えるようにしたんだからな」


「は?…見えるようにって…また変な目で見られちゃうよ!」

「見たければみればいい」

「は…はい?」

「海鈴の花嫁にさせられるなら、色々なこと…バレたほうがましだ」


「………」

あ……扇李…


そうだ、確か老役達に海鈴さんの花嫁になれって言われて


それに対して扇李が焼きもちをやいてこうなったんだ



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