狼様の愛のカタチ理論【番外編】
抱かれてる時は、そんな会話をしていた事は頭にはなかったけど
落ち着いて改めて言われると、やっぱり嬉しくて
少し頬を赤くしながら扇李を見上げると、彼は咳払いをしながら私を後ろからギュウと抱きしめる
「…あっ」
「なぁ…沙優」
「な、なに?」
「こうなったら、やめようと思う」
え?や、やめる?
「なにを?」
「お前への思いを隠すのをだ。皆の前であんなことをした今…隠す必要はない」
「………」
「らしくないことをしたと思うだろう?」
うん…それは思う。
「だから、開き直ろう…とな」
「?」
抱きしめる腕を外して、扇李は私に自身の羽織を掛け優しく立たせると正面からゴツンと額がぶつかる
・