狼様の愛のカタチ理論【番外編】
「お前ら、機嫌取りはやめろ」
「……」
「ですが…」
「それ以上口を開くな、今はお前らとは口も聞きたくない」
「せ…扇李…」
「さっさと行け」
「……」
せ、扇李…
いくらムカついたとしても…そんな言い方は可哀想だよ…
「ねぇ…扇李」
「…?」
彼の袖をギュと握ると、老役達に向けられていた視線が絡む
「も、もういいじゃん?こうやって謝ってるんだからさ」
「……は?」
「それに、皆さん…反省してるみたいだし…ね?許してあげて」
私がそう言うと、数秒の間を置き扇李は深いため息をはいて老役達を見る
「…命拾いしたな」
「せ、扇李!!」
「次はないからな」
「も、勿論でございます!沙優様もありがとうございます!」
「いえ…」
「いやー、本当に沙優様が花嫁で良かったですよ!」
「「………」」
「そうです!名前の通りなんてお優しいんでしょう!!」
「はい、扇李は幸せですな!!」
な、なに…この手のひらを返したような態度
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