Caprice―ツンデレ彼氏―
そして、机に突っ伏した鷹斗。
「…わかった、鷹斗。私がどっか行けばいいんでしょ。」
「…………。」
やけくそで、教室でてきた。
もちろん、行くあてなんかないから。
次、どーせ数学だしサボろかな。
けど、保健室に行ったら、鍵がかかっていた。
仕方なく、教室に戻った。
教室に入った瞬間、鷹斗と目が合った。
うっ……
いくら鷹斗にムカついてても、鷹斗のかっこいい顔で見つめられたら、やばいよ!!
鷹斗のせいで、ぽーって顔がほんのり赤くなった私の目の前には、なんと鷹斗が。
「お前、なんちゅー顔してんだよバカ。……お前のその顔可愛すぎだから。」
「…えっ?えっ?最後なんて言ったの?」
「…バカな上に、超天然。」
「うるさい!バカって……ま、まぁ数学はそこそこ悪いけどさぁー…。」
「そこそこ悪いってなんだよ。」
あ、笑った!
鷹斗の、今日初めての笑顔だよ!
貴重な笑顔なんだよー。
うん、かっこいい!!
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