キミは嘘つき蝶々
ズキズキ痛む顎を撫でながら顔を上げると、既にそこに森口の姿はなかった。
慌てて立ち上がり、辺りを見回す。
ガラスの扉を押して、帰ろうとする森口の背中を視界に捕らえ、
「もり…ぐ、ふっ!」
追いかけようとした瞬間、ガシッと美佳の腕が腰にまわった。
「ねーヒロぉ。
帰りどっか寄ってく?
私、この間オープンしたショップ行きたいんだけどー」
美佳が甘えた声を出して、ぐいぐい身体を押し付けてくる。
豊満な胸が背中に当たって、ちょっぴり気持ちいい……いや、そうじゃなくて!!
「ちょっ、美佳!離せ!」
巻き付いた腕を掴むと
「えーやだー」
美佳は膨れて、ますます身体を密着させてきた。
「離せって!
俺はあいつと話が……!」
ドアが閉じる瞬間、森口がちらっとガラス越しに俺を振り返った。
俺は子泣きジジイのようにべったり張り付いた美佳を引きずりながら、思わず足を踏み出した。
「もりぐ……」
慌てて立ち上がり、辺りを見回す。
ガラスの扉を押して、帰ろうとする森口の背中を視界に捕らえ、
「もり…ぐ、ふっ!」
追いかけようとした瞬間、ガシッと美佳の腕が腰にまわった。
「ねーヒロぉ。
帰りどっか寄ってく?
私、この間オープンしたショップ行きたいんだけどー」
美佳が甘えた声を出して、ぐいぐい身体を押し付けてくる。
豊満な胸が背中に当たって、ちょっぴり気持ちいい……いや、そうじゃなくて!!
「ちょっ、美佳!離せ!」
巻き付いた腕を掴むと
「えーやだー」
美佳は膨れて、ますます身体を密着させてきた。
「離せって!
俺はあいつと話が……!」
ドアが閉じる瞬間、森口がちらっとガラス越しに俺を振り返った。
俺は子泣きジジイのようにべったり張り付いた美佳を引きずりながら、思わず足を踏み出した。
「もりぐ……」