恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
俺の傍にいろ。
――――
わたしは目が覚めた。
またか………
最近よく見る夢をまた見たからだ。
怖い夢………
みんなが、わたしから離れて行く夢。
理恵さん、木村さん、津田さん…………翡翠。
みんなどこかに行ってしまう。
追いかけようとしても、わたしは動けない。手を伸ばしても届かない。
はあ………
時計を見るとまだ3時だった。
まだ寝れそうな時間だけど、この夢を見た後は寝付けない。
隣を見ると相変わらずわたしを抱きしめて眠っている翡翠。
怖い夢をみるけど、翡翠に抱きしめられているとわかると安心できた。
わたしは翡翠の厚い胸板におでこをちょこんとつけて片手で翡翠の横っ腹の服を掴む。
最近のわたしの癖だった。