恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
家に残る時は必ず翡翠をベランダから見送る。
このマンションは高くてここは最上階で翡翠は点にしか見えない。
だけど、車が出ていくまで見送るんだ。
わたしだけの秘密だけどね。
翡翠が出て行くのを確認してから、掃除機をかけて洗濯物ものを干した。
そんなことをしてたら、あっという間にお昼に近い時間になっていた。
自分にも作っておいたお弁当を食べようと思ってソファーに座るとあることに気がついた。
テーブルの上には二つ並んで置いてあるお弁当。
………
翡翠、持って行くの忘れてるし。
そうだ。
いいこと思いついた。
お弁当を会社まで持って行こう。
そしたら、一人でも大丈夫って証明できる。
わたしはルンルンで出かける準備をした。