恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】



だけど、最近はあんまり淋しそうな瞳をしなくなり、笑顔をよく見せてくれる。


本当に笑ったところはまだ見たことないけど。




家事をしろって言ったのは、ユリを傍に居させるための言い訳で本当はユリがしなくてもやっていける。


なのに、毎日朝食もお弁当も夕食も作ってくれて、洗濯もしてくれる。たまに家に残り、掃除もしてくれる。


今まで朝食を食べていなかったけど、食べるようになって、夕食もお昼もバランスよくてお蔭様で健康体。



ほとんど家に帰らずに、遊び歩いてた自分が嘘みたいだ。


ユリと出会って、一緒に住むようになってから、女遊びを辞めた。




最初は気になっている程度だけだったけど、今はものすごくユリが大切。




ユリが会社に行かず、家に残っている時は気になって気になって仕方がない。



だけど、ユリのことが気になるのはそれだけが理由ではない。




ユリが前までいたあの店を管理していたところのやつらが、俺達をユリをずっと見張っていた。




岡宮組。
お金を払っただけで、すんなりとユリを引き渡してくれたことに、怪しいとは思ったけど。








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