恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「でも……」
「でも、何?」
また、何かを言い出しそうなユリの言葉を遮った。
「はぁ……
俺はユリがどんなことをしてきたのかは知らない。
だけど、一ヶ月の間一緒にいて、些細なことに悲しんだり喜んだりしてるお前を見て、"俺は"純粋だ、綺麗だって思った」
これが俺の本心だ。
すると、次第に最近のものに戻ってくる瞳。
よかった………
「ひすい……ッひす…いッ」
ユリは俺にしがみついて泣いた。
俺は抱きしめて、頭を撫でる。
そして、こう言った。
「俺はお前を守りたい。だから………
俺の傍にいろ」