恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
――――
そして今、自宅。
輝秋と颯にも上がって貰い、リビングへ行くように促した。
俺は先に寝室へ行き、ユリをベッドに寝かせた。
頭を撫でて額にキスをしたけど、全く起きない。
再び頭を撫でから静かに寝室を出た。
リビングへ行くと二人はソファーに座っていた。
輝秋に話しを聞こう。
俺もソファーに座り、話しを切り出した。
「輝秋、お前が行った時どんなだった?」
「それは……本人に聞いた方がいいんじゃないか?」
そんなことを言う、輝秋。
「どうしてだよ?!」
「そんな叫ぶな。
俺が勝手に話していいことでもないだろ」
そうだけど………
イライラする………
あんなに泣いたユリを思い出すと、他の男に泣かされたと思うと、怒り狂ってしまいそうだ。
いつも溜め込んで我慢しているのに。
あんなに泣くなんて………