恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「で、ユリちゃんが会社に来ないのはあの女のせい?」
ばれてる………
「うん………」
「やっぱり。
そうだと思った。
だけど、あんまり気にしない方がいいわよ。
翡翠はそういう気なんか一切ないし」
"昔の翡翠だったらわからないけどね〜"
と、怖いことを言う理恵さん。
ていうか、もしかして理恵さん、わたしが翡翠のこと好きなの気がついてる?
わたしそんなにわかりやすい?
隠してるつもりなのに。
それから、話は変わっていろんな話しをした。
津田さんの話とか、木村さんの話とか、翡翠の話とか。
理恵さんがどうして翡翠の秘書になったのかとか。
理恵さんは翡翠の会社に普通に勤めてたらしいんだけど、翡翠の前の秘書が急に辞めて、理恵さんが秘書に選ばれたらしい。
仕事中にベタベタしない人がよかったらしくて、理恵さんは当たりだった。
だからそのままずっと秘書をしているらしい。
「翡翠にベタベタしても何にも出ないっつうの」
理恵さんみたいな人を男勝りっていうのかな。