恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「せっかくですし、今から一緒にどこか行きません?」
え………
それは嫌だ。
亜由美さんは怖い……
できれば一緒に居たくない……
翡翠は何て答えるの?
「ありがたいけど、今から行きたいところがあるんだ」
そんなこと翡翠言ってなかったよね。
「じゃあ、そこに一緒に行きましょう」
「悪いけど、断る」
「ちょっと待って!」
断って歩き出した翡翠。
だけど、亜由美さんはわたしの腕を引いた。
「うわっ」
危うく倒れるところだった。
「ちょっとユリちゃんと話があるんだけど………
いいですか?」
翡翠は少し考えたあと、頷いた。
えぇ?
どうせならこれも断ってほしかった。
「ユリちゃんこっちに来て?」
そう言われ腕を引かれるわたしは、成す術もなくただ着いて行った。