恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
通じた思い*翡翠side*
ユリを襲った男に嫉妬し、ユリに無理矢理押し倒した日から、俺はユリと距離をおいた。
ユリの傍にいたら、自分が何をするかわからない。
一回触れたら、止まらなくなってしまいそうだ。
寝るときは得にきつかった。
隣にいるユリは何も知らずに気持ちよさそうに寝ている。
我慢出来なくて、何度か頬とかにキスをしたこともあった。
変態化してしまってる。
そして、最近妙に近付いてくる女がいる。
社長室にもよくくる女。
百瀬亜由美
話しかけられたら適当に笑いながら返す。
めんどくさい。
まさかそれをユリが見てたなんてな。
よく考えてみれば、ユリが会社に行かなくなったのは、百瀬が社長室に来ることが多くなってきてからだった。
そして、輝秋達と飲みに行って帰りが遅くなった日。
いつも酔わないのに珍しく途中で眠ってしまった俺。
百瀬に途中まで送って貰ったのは覚えてるけど、記憶が曖昧だった。
目が覚めたら、ベッドに寄り掛かって寝ていた。
布団もかけられてる。
ユリがここまで運んでくれたのか。
ベッドを見るとユリがいない………
慌ててリビングに行くと、ソファーで寝ていた。
どうしてここに寝てんだ?
気になったけど、気持ち良さそうに寝てたから、起こさずにシャワーを浴びた。