恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
そっぽを向くユリの顔を手でまた向き直させた。
ユリがヤキモチか……
嬉しいことばっかだな。
ユリに顔を近づけ、キスをしようとしたけど、唇とは違う感触がした。
目を開けてユリを見ると、口を手で塞いでいた。
「お前なぁー」
軽くショック。
「待ってよ。
まだ話が残ってる」
話?
まだなんかあんのか?
ユリと目を合わせると、ユリは一呼吸おいてから、話し始めた。
ユリの過去を。