恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
何かに正面衝突をした。
「大丈夫?」
「は、はい」
何かとは、人だったみたいだ。
「ごめんなさい!
ちゃんと見てなくて………」
「こっちこそごめんね?」
ぶつかった人と顔を合わせた。
うわぉ。
翡翠に負けないくらいのイケメンさんだった。
「君……パーティーに来てるの?」
「あ、はい。
でも、お手洗い行ったら戻れなくて………」
迷ったって言えない。
「迷った……とか?」
男の人はずばり言い当てた。
恥ずかしくて、頷くことしかできなかった。
「連れて行ってあげてもいいけどなぁ〜」
「え?ほんとですか?」
わたしは男の人を勢いよく見上げた。
「いいけど………君、かわいいからな〜」