恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「ちょっと、だるいかも……」
まだ腰が重い。
今朝ホテルで………
ダメ!思い出すな!
必死に頭を振った。
『そうか……あのあとお前気ぃ失って、家に連れて帰っても全く起きねぇから……心配した』
そうだったんだ………
「翡翠、お弁当は?!」
『今日は食堂で食べる。気にするな』
お弁当………忘れてた……
『昼からどうする?
会社来るか?』
「……行く」
『無理するな。身体がだるいなら……』
「身体はだるい………けど、それよりも……翡翠に会いたい」
翡翠の言葉を遮ってそう言った。
なんだろ……この気持ち……
ものすごく翡翠に会いたい……
『わかった、迎え行く』
翡翠は短く答えた。