恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
ため息混じりに翡翠は言った。
「夜まで我慢だな」
翡翠はニヤリと笑った。
え?
もしかしてまたする?
わたし体力持たないよ……
できれば夜になってほしくない………
強く思った。
会社へ着き社長室へ行くと、理恵さんに飛びつかれた。
「ユリちゃん!
昨日大丈夫だった?」
昨日………
翡翠とのことをまた思い出して、顔が熱くなる。
それに気がつかれたくなくて、俯いた。
「ごめんね。
わたしがちゃんとお手洗いに付いてけばよかった………」
お手洗い……?
そっちか………
自分の勘違いに気がついて、今度は違う意味で顔が赤くなった。
「ククク」
隣で翡翠は笑いだした。
「あんた何笑ってんのよ!
こっちは真剣なんだから!」