恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「わ、わかりました」
「翡翠は?!返事!」
「うっせぇな!わかってるよ!」
翡翠もイラついてる。
「うっせぇって何よ!」
理恵さんはそのあともずっとぶつぶつと言っていた。
誰のせいで、とか、あの姉弟はほんとに、とか言ってた。
亜由美さん達のこと嫌いなんだとわかった。
何があったんだろう。
「珠莉……」
チュ―――
わたしがキスされた頬にキスを落とした。
「翡翠………?」
わたしが顔を合わせると、「消毒だ」と、笑った。
「ごめんね……翡翠。
逃げれなかった」
「俺も……ごめん……
気づくのが遅れた」
「いいよ。大丈夫だから………」
「帰るか……」
「うん」
社長室を見渡すと理恵さんはいなかった。
いつのまにか理恵さんは帰っていた。