恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】



昨日珠莉がガトーショコラを作っている間に百瀬の家の事について調べた。


百瀬の家は有名な化粧品会社だ。
何かあると思ったら、案の定いろいろ出てきた。



弟の聖真が会社を継ぐこと、姉のこいつはどこかの会社の奴と結婚させようとしていること。


他にもあったけど証拠がないからまだ言えない。



「お前、もう俺にも珠莉にも近くな」



「嫌です!」



「俺はお前の首なんかすぐに切れるんだ。
そうなったら、困るだろ?」



そう言うと、百瀬は何も言えずに去って行った。



今はまだこれでしか、脅せない。
だけど、十分だ。

もう少しで証拠が取れるはず………




だけど、俺の考えはまだまだ甘かった。
まさか、あいつまで関わってくるとは………







その後、すぐに社長室へ戻ると珠莉はまだキッチンでコーヒーを作っていた。



しばらくしてコーヒーを持って来た珠莉は、俺が出て行った事に気がついていた。










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