恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「さっきどこに行ってたの?」
「部下に呼ばれたから行ってきた」
嘘だけど、あながち間違っちゃいねぇ。
「はい、コーヒー」
そう言って渡されたコーヒーはうまかった。
それから珠莉をまた呼ぶけど、膝の上に乗せられること気がついたのか来なかった。
でも暇だったらしく、何かすることないかと聞きに近寄って来た珠莉はバカだな。
そこがまた可愛いんだけど。
それから午前中はずっと珠莉を膝上に乗せて過ごした。
「お腹空いたー!
ご飯たべましょう」
昼になって社長室に戻って来た理恵の一言で、ご飯を食べることになった。
ソファーに座り弁当を食べる。
颯と輝秋は食堂に行ったから、三人で食べた。
「やっほー♪
みんな〜、久しぶり〜」
社長室の扉が開いたと思ったら煩いのが入ってきた。
「あら?かわいい〜♪
新しい娘がいる!」
珠莉を見るなりいきなり抱き着いた。
「どこから来たの?
名前は?歳は?
え〜とぉ、あとはあとは〜」
質問攻めをされている珠莉は何も言えずに固まっていた。