恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「あとは、お前らに任せた」
「は?親父は?」
「俺がやらなくても大丈夫だ」
意味わかんねぇ。
てか、もう全部わかってるような言い方だな。
「それと、百瀬姉弟に気をつけろ」
「どう意味だよ……」
「そのままの意味だ」
俺が顔を歪ませると親父は鼻で笑った。
「この話は終わりだ。
翡翠、これ使え」
渡されたたのはこのホテルのカードキーだった。
「お前珠莉ちゃんとまだなんだってな。
お前にしては珍しい」
うるせぇな。
大事にしたいんだよ………
でも、そんなこと親父に言うのは………
「お袋に聞いたのか?」
「あぁ、今日は泊まれ。
俺からのプレゼントだ」
親に協力されるなんて………
カッコ悪ぃ……
「気分乗らないけど、貰っとく。
ありがとう、親父」
「じゃあ、戻るか」
俺はUSBとカードキーを胸ポケットにしまい、会場へと戻った。