恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
ベッドから出て、下着だけ着て、理恵に電話をかけた。
ワンコールで出た理恵は怒っていた。
珠莉が見つかった時、男に襲われていたことを話し、電話を切った。
理恵も珠莉の事になると心配性になるな。
ベッドに戻り、すやすやと眠る珠莉を抱きしめおでこにキスを落とし、頭を撫でながら珠莉を見ていた。
好きだ………
今度は小さい唇にキスを落とす。
それから俺も目を閉じ、いつの間にか意識を手放していた。
――――――
いつもよりスカッとした目覚め。
今何時だ?
携帯で時間を確かめる。
5時か………
今日も会社………
一回家に帰るとしてもまだ寝れる。
そう思って隣にいるはずの珠莉を抱きしめ直そうとした。
だけど、珠莉が………いない。
俺は慌てて飛び起きた。
「珠莉?………珠莉!」
ホテルの部屋を捜すけど、いない。
どこに行った?
俺のこと嫌いになった………?