恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「最高だな〜♪」
浴槽に二人でくっついて浸かり出た一言。
珠莉は恥ずかしいのか体丸めて隠している。
「ねぇ翡翠、このホテル高そうだけど………どうしたの?」
無言だった珠莉がいきなり聞いてきた。
「あぁ、親父からのプレゼントだ」
「プレゼント?」
「お袋が言ったらしい……
俺達がまだみたいって」
「何がまだなの?」
わかれよ………
「エッチだよ」
耳元でボソッと言うと、耳が赤くなった。
弱いのか?
「最初はヤるつもりなんてなかったのになぁ。
あんなことがあるし………」
親父の手を借りるなんて………
最悪だ………
それに………聖真のやつ………キスしやがって………
「でも、珠莉の唇も身体も貰ったのは俺だけだな」
「うん」
珠莉の唇と身体。
どっちも知ってんのは俺だけだ。