恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
「しゅ、り?」
「茜!」
紺野茜-コンノアカネ-
わたしは翡翠と離れて、茜に飛びついた。
「珠莉!」
茜もわたしを抱きしめた。
「どうして………?」
「珠莉こそ……」
翡翠を見ると笑っていた。
「翡翠?どうして茜が………」
「そこ娘が住んでいるのは、うちの会社の女子寮だ」
「え?」
「住所を見せてもらったとき、驚いた」
「えぇぇぇ?!」
うそ………
「なんで言ってくれなかったの?!」
「驚かせたかったんだ」
「珠莉は……?
どうして社長と?」
「あのね…………」
わたしは茜に、全て話した。
ヤクザと付き合ってて、売られたこと、いろんなところに言ってたこと………そして、翡翠に助けられたこと。
「そうだったんだ………
わたし、ずっと……珠莉のこと………心配で……居なくなってから………今まで……捜してた」
「茜………ごめんなさい……
こんなわたし……嫌かもしれないけど……これからも……友達で………いて下さい」
「何言ってるの?
友達じゃない」
え………
「違う!そうことじゃなくて。
わたし達………親友でしょ?」
茜………
「う……うん………」