恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
誕生日と事実
誕生日まで、あと二日。
やっと寝れる。
今日までの我慢すれば………
大丈夫。
あれからあんまり口を聞いてない。
話しかけたら……思い出して、泣いてしまいそうだから。
翡翠も、わたしが曖昧なことしか返さないから、話し掛けなくなった。
もう………ほんとにダメかもしれない………
今日………翡翠に聞こうかな……
わたしを会社に行かせないのは何で?
茜のこと好きになったの?
わたしのこともう嫌い?
って………
そしたら、ちょっとは楽になれるかな………
翡翠は今、会社に行ってる。
帰ってくる時間はまだだ。
それまでにどうやって聞こうか考えておこう。
あ……れ………?
めまいが………
バタン――――
何かが倒れる音がして、わたしは意識を手放した。