恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
目を覚ますと前みたいに翡翠に抱きしめられて寝ていた。
それが何よりうれしい。
そして、右手の薬指には翡翠がくれた指輪がキラキラと輝いていた。
「ん………」
翡翠?
「珠莉……?」
「おはよう、翡翠」
「眠れたか?」
「うん」
おかげさまで…………
「珠莉………
なんでベランダなんかにいたんだ?」
多分倒れてたときのことだよね。
「それは…………」
「なんだよ」
「…………秘密」
これはわたしだけの秘密だし、翡翠だからこそ言いたくない。
「お前………そんなこと言っていいのか?」
「だって………言いたくないし……」
そう言うとニヤリと妖艶に笑った翡翠。
え?また?
「お仕置きが必要だな」
朝から熱い時間を過ごすはめになった。