恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】



「もっと………


………泣け」




男はわたしの体を起こしながら、また新たに言葉を発した。




「自分の思うように、感情のままに………

気が済むまで泣け」





そう言われ、わたしは子どものように大きな声で、うわんうわんと泣いた。


恥ずかしいとかバカらしいとか、そんなことはいっさい思わなかった。




そんなわたしの後頭部を男は、優しく撫でてくれた。






――――――




今何時………?


そう思うくらいたくさん泣いた。



こんなに泣いたのは久しぶり………


今まで我慢していた事が一気に爆発した気分だ。



今は前よりなんかスッキリした気がする。






< 47 / 431 >

この作品をシェア

pagetop