恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
また二人になってしまった。
「あの……わたし、これからどうすればいいんですか?」
気まずくなって話しにくくなる前に、聞きたいことを聞いておこう。
「お前はただ、俺と居ればいい」
それだけでいい。と、呟くように言った。
毎日なのかな。
なんか気乗りしないんだけど。
だけど、わたしがここにいるってことは、この人か理恵さんに買われたってことなんだよね。
だから、言うこと聞かないと、また売られてしまうかもしれない。
「………わかりました」
「………
そんな顔、するな」
そんな顔って………
わたし今、どんな顔をしてるの?
わたしがそう考えていると、男はソファーから立ち上がり、わたしの近くまで来て腕を引っ張った。