恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
俺様社長?!
エレベーターに乗り、着いたのは、地下の駐車場。
エレベーターの中でも、翡翠と手を繋いだままだった。
離してくれないのかな。
離されてもどこにも行かないのに。
というか、行く場所がないだけなんだけど。
翡翠は黒い普通車に向かって行く。
車の前に来て、翡翠が鍵を開けると、やっと手を離され、わたしは助手席に座らされた。
後部座席にわたしの荷物を置くと翡翠も車に乗った。
もちろん、運転席。
「あの……これからどこに行くの?」
わたしがその質問をした時には、もう車は発進していて地下の駐車場を出るところだった。
「何処って、俺ん家?」
はあ?!
なんでよ?!
「なんで?」