恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】



「……ッフ」



微かに声が聞こえて目の前を見ていると、翡翠が笑っていた。



「なんでそこに座ってんの?
ここに座ればいいだろ?
しかも、正座……ハハ」



「だ、だって……人の家なのに、そんな図々しいこと出来ない」



翡翠はソファーに座れって言うけど、さすがに無理。
笑うことじゃないでしょ。


笑われて恥ずかしくて下を俯いていると、身体が急に浮いた。




「えっ何?!」




いきなりの事でびっくりして、近くにあったものに抱き付いた。


抱き付いたものをよく見たら、翡翠の顔があった。



どうやら、お姫様抱っこをされたみたいで、そのことにびっくりしたわたしは、翡翠の首に抱きついたみたいだ。










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