恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
朝食べないとか毎日外食、デリバリーとか身体に悪すぎるよ。
わたしも人のこと言えないけど、翡翠は働いてるし、しかも社長。
今日は無理だけど、これからはちゃんと作ってあげよう。
「ユリ」
低くて口調はちょっときついけど、どこか落ち着く声。
初めて名前を呼ばれた。
「キッチンに行ったのか?」
はあ?
「さっきキッチン借りてもいい?って聞いたけど」
「すまない、ちゃんと聞いてなかった」
もう!
どんだけ新聞に集中してんの?
ところで、
「今日、夜はどうするの?
食材ないし、何も作れない」
そういうと、翡翠は少し驚いた顔をした。