恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
―――――ピンポーン
怒りが溢れそうになった時、チャイムが鳴った。
翡翠もそれに気づきオートロックを解除した。
どうやら、デリバリーが届いたみたいだ。
チャイムが鳴ったおかげで、少し怒りが治まった。
でも翡翠に対する怒りはまだ残ってる。
翡翠に言いたいところだけど、今は言わない方がいいよね。
わたしが何されるかわからないし。
またチャイムが鳴って、翡翠が玄関へと向かった。
翡翠がリビングに戻ってきて手に持っていたのは、蕎麦だった。
よかった。
あんまりこってりしたのじゃなくて。
それから二人で蕎麦を食べて、翡翠は今入浴中。
蕎麦を食べる時、翡翠が話し掛けてきたけど、曖昧にしか答えれなかった。
どうしても翡翠をそういう目で見てしまう。
"女遊びをする人"
最初はそういう人には見えなかったのに。