うすのろ馬鹿マヌケ
 雲雀が目を丸くして見ていると、突然に瓢が笑い出した。


「何いきなり噴き出しとるんですか。」


隼は冷たい目で瓢を見た。

雲雀はなんだか恥ずかしくなって俯いてしまった。
何かおかしなことなどしただろうか?
ただ見ていただけだと思ったのだが・・・。


「あははっ!だってこの子、鳩が豆鉄砲食らったような顔してんだもん!
あー可笑しい。」


瓢はお腹を抱え、涙まで流している。
雲雀はそれを見て複雑な表情を浮かべた。

笑われるというのは気分のいいものではない。


瓢は涙を拭いながら椅子に腰を下ろした。


「名前はなんていうの?」


瓢は雲雀には直接聞かず、隼に尋ねる。

隼は手を休めて少し考えて口を開く。


「・・・ツバメ。いや、ちゃうな。
ヒヨコやなくて、スズメやなくて・・・。」


「ヒバリです!!!」


雲雀は耐え切れずに声を張った。


その二人のやり取りを聞いて、瓢はまた笑った。


「雲雀ちゃんね。
俺は瓢秋吾、よろしく。」


雲雀は小さく頭を下げた。
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