うすのろ馬鹿マヌケ
研究室は言わば職員室のようなもので、各クラスの担任と副担任のデスクがある。
正直そこにはあまり縁が無い。
空気も独特なもので、雲雀は好きではなかった。
「お前、この前のコンテストには応募しないのか?」
不知火は自分のデスクの椅子に腰をかけ、雲雀にそう言ってきた。
あまりにも突拍子も無いことなので雲雀は言葉が出なかった。
コンテスト
そんな言葉は雲雀の頭の中には無かった。
「応募なんてする訳無いじゃないですか。」
雲雀は半ば呆れたように言った。
「なんで応募しないんだ?」
「そんな暇無いですよ。
課題だけで手一杯ですし、それにあたしがコンテストに応募してもすぐ落選ですよぉ。」
雲雀はへらへらと笑う。
けれど不知火はそれが面白くないようで、なんだか苛々しているようだった。
その証拠に煙草に手が伸びている。
「お前・・・進路はどうするつもりなんだ?」
「就職ですけど。」
すると不知火は大きくため息をついた。
困ったような顔をして額を掻く。
雲雀は自分が間違ったことを言ったような気分だった。
「就職ねぇ・・・。
とにかく考えてみるだけ考えてみろ。締め切り来週だから。」
不知火はそれだけ言うとコンクールの応募用紙を渡した。
すぐに丸めて捨てたい所だったが、不知火直々に言われたこともあり、そんなことはできなかった。
「黄楊、作図頑張れよ。」
帰り際に放った一言に雲雀は青ざめた。
“遅れたくない奴は今日中に作図”
その言葉を思い出し、急いで教室へ戻った。
正直そこにはあまり縁が無い。
空気も独特なもので、雲雀は好きではなかった。
「お前、この前のコンテストには応募しないのか?」
不知火は自分のデスクの椅子に腰をかけ、雲雀にそう言ってきた。
あまりにも突拍子も無いことなので雲雀は言葉が出なかった。
コンテスト
そんな言葉は雲雀の頭の中には無かった。
「応募なんてする訳無いじゃないですか。」
雲雀は半ば呆れたように言った。
「なんで応募しないんだ?」
「そんな暇無いですよ。
課題だけで手一杯ですし、それにあたしがコンテストに応募してもすぐ落選ですよぉ。」
雲雀はへらへらと笑う。
けれど不知火はそれが面白くないようで、なんだか苛々しているようだった。
その証拠に煙草に手が伸びている。
「お前・・・進路はどうするつもりなんだ?」
「就職ですけど。」
すると不知火は大きくため息をついた。
困ったような顔をして額を掻く。
雲雀は自分が間違ったことを言ったような気分だった。
「就職ねぇ・・・。
とにかく考えてみるだけ考えてみろ。締め切り来週だから。」
不知火はそれだけ言うとコンクールの応募用紙を渡した。
すぐに丸めて捨てたい所だったが、不知火直々に言われたこともあり、そんなことはできなかった。
「黄楊、作図頑張れよ。」
帰り際に放った一言に雲雀は青ざめた。
“遅れたくない奴は今日中に作図”
その言葉を思い出し、急いで教室へ戻った。