*GIMMICK*

先輩刑事は首を傾げている彼に「すぐに判る」と言って笑った。



そして、一台のセダンが到着し…



「“JOKER”が到着しました!」



後部座席の扉が開いた。



「おぉ!来たか!!」



そこから姿を現したのは…



「こっちだ!!ジョーカー!!」



黒髪の小さな少女だった。



切り札と言われて勝手に男だと思っていた如月はポカーンと彼女を眺める。



“JOKER”と呼ばれた少女は無表情のままゆっくりと歩いて来ると、無言で先輩刑事を見た。



「…お前、煩い。」



「相変わらず冷たいなぁ~…。早速だが頼むよ。」



「……」



「あの家だ。拳銃を持っているらしい。」



ジョーカーは黙って数歩前に出ると、指差された家を睨んだ。




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