嘘つきな彼女は、今日も嘘をつく。
そしてなんやかんやで、食堂へ。
俺はいつものように味噌ラーメンを頼んで、良介はAランチを頼んだ。
食堂はいつも人でいっぱい。
それはほとんどの生徒が食堂で食べるから。
別に弁当やパン持参でも良いが、皆ここで食べる。弁当の奴もパンの奴も。
理由はたぶん、広いからだろう。
この学校は無駄に広いし、無駄に生徒数も多いデカイ学校だ。
だからほとんどの生徒がここで食べると言うことは、かなりの人数が食堂に集まっている。
「なぁ良介。場所あるか?」
「あるある。あっち」
だから席を確保するだけでもかなり大変。
だが良介が居れば大丈夫。
なぜかって?まぁ気になるよな。
「ねぇ、ナオちゃん。席譲ってよ〜」
「あっ、良介くん。良いよ」
良介が一言言えば、女たちは顔を真っ赤にして席を譲ってくれるから。
俺はさっきまで女たちが居た席に腰をかけながら良介に言う。
「お前も計算高い女だ」
「は?俺、男だしー」
「計算高い女と一緒だって事だよ」
まぁ、席が確保出来るのはかなりありがたいけど。
なんて事を思いながら、俺は麺をすすった。