雨宿り
【其の二】
美桜が泣き出した。
お袋が台所に必要な物を出しといてくれたのが嬉しい言うて。
男の俺にはよう分からんけど、お袋の好意に感動して泣くやなんて…
俺、嬉しい。
あんまり可愛いさかいキスをした。
一回だけやなく何度も何度も…キスをした。
――
―
「ご、ご飯作るわ」
「うん」
俺から離れて美桜は髪を束ねエプ ロンをする。
美桜…
エプロン姿の美桜って…い、色っぽ い。
あかん。
お、俺…赤なってるかも。
「どうしたん?座って待ってて」
「手伝おか?」
「ううん大丈夫。ゆっくりしてて、 な」
ニコッと笑顔。
か、可愛い過ぎる。
俺、また鼻血出そう。