ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】
窪田駿。

推定年齢40代のどこか。


男の俺でさえ惚れてしまいそうなほど、セクシーナイスミドルガイ。


ムカつくね、ほんと。



そして、最近知ったんだけど、カリスマ潜入捜査官なのだそうだ。


なんだよ、それ? って俺は思うわけだ。

潜入捜査のカリスマって可笑しいだろ?



「だからそのネーミング、いまいちだっつってんだろーが」


などと口からは不満をこぼすも、その微笑みは崩さない。

窪田はMだな、絶対。



「知ってることあんなら話せよ」


「お前はほんっと、可愛くねぇなぁ」


言って、窪田は困ったように苦笑する。



「あんたが無駄に勿体ぶるからだろ?」

間髪を入れず言い返すと、窪田は伏せ目がちに一つ息を吐き、そうした後に再び俺を真っ直ぐ見据え、サラリと言い放った。


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