その日、地球は滅亡した


___もう、繰り返させない。

慧は安心させるように微笑む。

「...慧、それって「心晴君!慧さん!」

心晴には、未来を知る慧が何をしようとしているのか分からなかった。

質問しようとしたところで、未空の声が聞こえて視線を向ける。

駆け寄ってくる未空は慧と心晴を見るなり勢いよく抱き着いた。

ぎゅう、と力をこめられて少し苦しくなる。

「未空ちゃん、無事でよかった。」

慧はほっとしたように息を吐く。



「...未空。」

「...。」

名前を呼んでも何も答えてくれない。

とにかく、先ほど自分が取った行動について謝ろうと思い心晴は口を開く。

「さっきは、ごめん。」

「...ほんとだよ。」

「ごめん。」

もう一度謝れば、未空は2人から離れて心晴を見つめる。

未空の目は赤くなっていて、泣いていたんだと気付く。

ツキン、と胸が痛んだ。罪悪感がこみ上げてくる。


「でも、私も謝らなきゃ。...ごめんね、心晴君の気持ち、何も考えずに適当なことばっかりいって...。」

「未空は悪くないだろ!」

「ううん、悪いよ。」

「悪くない。俺が、「もうお互い仲直りしたんだし、いいだろ。」

見かねた慧は仲介に入る。


「早く研究所に戻って、タイムマシーンの修理するぞ。」





< 102 / 187 >

この作品をシェア

pagetop