その日、地球は滅亡した
2人は急いでタイムマシーンに乗り込む。
「おい!」
「ん?」
友哉に呼ばれて外を見れば、ディスクを差し出してきた。
「これは大事なものなんだろう?」
「忘れてた、ありがと。」
ディスクを受け取り、入口を閉める。
あっという間に辺りは包囲された。
「誰だよ、警察呼んだの...」
社員の誰か、が呼んだことは間違いない。
ブツブツと文句を言いながら座席に座る。
心晴は操縦席に座ると、深呼吸して自身を落ち着かせた。
「心晴、操縦の仕方は覚えてるな?」
「...なんとなく。」
「今回は俺は何も言わない。1人でやってみろ。」
「わかった。」
心晴は必死に思い出しながら設定していく。
手動モードに切り替え、向かう時代を設定し、ハンドルを握りしめる。
『お前たちは完全に包囲されている!今すぐ出頭しなさい!』
「誰が出頭するかっつーの。」
慧は馬鹿にしたように笑った。
アクセルを思い切り踏むと、タイムマシーンが全速力で進みだす。
突然突進してきた未知の乗り物に驚いた警官が慌てて逃げていくのを見て
慧は思わず笑った。
そんな彼を横目で見ていた未空は表情をひきつらせる。
数秒後、眩い光がタイムマシーンを包みこみ一瞬にして姿を消した。
その場にいた全員が呆気にとられたような表情をする。
そんな中、友哉は表情を緩めて空を見上げた。