その日、地球は滅亡した








「おい、心晴。」

「...ん、」

揺す振られ、心晴はゆっくりと目を開けた。

「けい?」

「おう。おはよう。」

「...おはよう。」

まだ完全に疲れはとれていなかった。

怠い体を起こして辺りを見回す。

「未空は?」

「外。」

慧はタオルとコンビニの袋を心晴に押し付けて、先に外に出る。

不思議に思いながらも袋の中を見るとパンとお茶が入っていた。

それを抱えて外に出ると、ジリジリと太陽の日差しが肌にあたる。


「...暑い。」


この暑さと、雲一つない空には見覚えがある。

二度目の2012年8月20日を迎えたんだと実感した心晴は、顔をしかめた。


「心晴くん、おはよう!」

心晴の存在に気付いた未空が、タオルで顔をふきながら歩み寄ってくる。

空地の隅にある水道で顔を洗っていたのだろう。

「おはよう未空。」

「...いよいよだね。」

「うん。」

今日で、すべてが決まる。

そう考えると、緊張感が走る。


「用意ができたら、話したい事あるからタイムマシーンの前に集合だって。」

「わかった。」


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