その日、地球は滅亡した
指さした先には銃でゾンビを倒していくシューティングゲームがあった。
ゾンビを倒した数を競うゲームらしい。
3回自分が攻撃されればそこでゲームオーバーとなる。
「いいけど、俺に勝てんの?」
「それこっちの台詞。」
100円を2枚いれると画面が切り替わる。
未空はぬいぐるみを両手で抱きしめながら、心晴の隣でゲーム画面を見ている。
<Ready Go!>
合図と共に的確にゾンビを打ち抜いていく。
さすがやり慣れているだけあり、心晴は上手かった。
しかしそれは慧も同じで、負けを取っていない。
「...すごい。」
ぽつり、と言葉を零した。
残り20秒。
今のところお互い差はない。
残り時間が短くなっていく。
その時だった。
慧がクリティカルヒットをだしはじめ、一気に2体ずつ倒していく。
「うわ、ありえねー!」
だんだんと差がつきはじる。
心晴はムキになってゾンビを倒していくが、追いつかない。
慧は隣で真剣にゲームをしている心晴をちらりと見て、
再びゲーム画面に視線を戻した。
残り5秒。
このままいけば慧の勝利だ。
「あ。」
画面を見て、慧が声をだす。
リロードするのを忘れていたらしく、弾がでない。
その隙を狙われゾンビに攻撃されてしまった。