その日、地球は滅亡した


リロードしようと一旦身を引こうとするが、

まわりはゾンビで囲まれてしまっている。

逃げることができず、そのままゾンビに3回攻撃されてしまう。


Game Over


画面にそう映し出され、残り1秒というところでゲームが強制的に終了した。

結果は、心晴の勝利。

「あーあ、油断した。」

「...なんで勝たなかったんだよ。」

「は?」

「あそこまでいったなら、勝てよ。」

「しょうがないだろ、3回攻撃されて死んだんだし。」

「...。」

心晴は納得いかないらしい。

慧が負けて、自分が勝ってしまった。

あのまま行けば負けるのは自分だった。


何故だかわからないが、忘れていた不安が押し寄せてくる。

(今のは、ゲームだろ)

たかがゲーム。

何を考えているんだろう、と心晴は馬鹿らしくなる。


「心晴君、慧さん。

3人でプリクラ撮りませんか!」


「いいよ。」

「心晴君は?」

「...いいけど。」

やった、と嬉しそうな表情をする未空。

未空の笑顔を見るともやもやしていた感情がス、と消えた。
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