その日、地球は滅亡した
「はい。」
プリントし終えたプリクラを近くに置いてあったハサミで切り、心晴と慧に渡す。
「ありがと。」
心晴は礼を言い、もう一度プリクラを見る。
なんだか変な感じがした。
自分と、未来から来た未空と、そして未来の自分が写っている。
「...。」
改めて、自分は誰にも体験できないような事を経験しているのだと知る。
慧は3人で写っているプリクラを見て、小さく微笑んでいた。
「もうそろそろ時間だな。」
慧は、静かに告げた。
「行くか。」
その言葉に2人は頷く。
ゲームセンターを出て再び空地へと移動した。
勇気なんてないし、自信もない。
けれど覚悟はある。
真剣な表情で前を見た。
空地に入る前で、慧は立ち止まる。
そして振り向いて心晴と未空に視線をうつす。
「慧?」
入らないのか?と問えば、慧は入るよと言う。
「けど、その前に...。」
「?」
慧は2人に向かって両手を広げた。
「おいで。」
一瞬、ぽかんとした。
けれどすぐに何を意味しているのか理解する。