その日、地球は滅亡した
女性に言われて近くのカフェに入ると、3人は席につく。
女性と向かい合うように座ると、彼女は口を開いた。
「...私の名前は門倉未空。」
「え?」
思わず、心晴は隣に座る未空と女性を交互に見比べた。
「ややこしくなるから、私の事は名字で呼んで。」
「...はい。」
つまり、目の前の女性は未来の未空らしい。
大人っぽくなっている容姿と長く綺麗な髪に目を奪われる。
「で、心晴は...あ、確か貴方たちの間では慧って呼ばれてるんだよね?
慧は、何所?」
慧、と言い直し居場所を聞く門倉に2人は俯く。
なんて説明すればいいのかわからず戸惑っていると門倉は表情を険しくさせた。
「...説明、して。」
あまりにも弱弱しい声音に心晴が顔をあげると、目の前の彼女は今にも泣きそうな表情をしている。
心晴は意を決して口を開いた。
「...慧は、どうなったのかわかりません。」
「どういう事?何があったの?」
「慧は俺達を時空の歪に突き飛ばした後、1人タイムマシーンに残ったんです。」
「...。」
ありえない、と門倉は頭を抱えた。
しかし、そのような行動をとった理由があるはずだ。
考えていると未空が口を開く。
「慧さんは未来を変えると言っていました。
本当の未来はどうなるのか...教えてくれませんか?」
「...うん。」
門倉は頷き、本来の運命を語りだした。