その日、地球は滅亡した

「心晴君…」

未空は目の前で笑みを浮かべる友哉を見て不安そうな表情を浮かべた。

「嫌な予感がする…」

ぎゅ、と心晴の腕にしがみつきぽつりと呟く。

どくん、どくん

未空の心臓の音がリアルに伝わってきた。


「2012年8月20日に設定しろ。」

「…はい。」


友哉の合図に、研究員は到着時間を入力した。

刹那上空に浮かんでいた試作品はゴォオオ、と音をたてて姿を消す。


「追跡を開始してくれ。」

「はい。」


その様子を戸惑いながらも見ていると友哉に呼ばれ、パソコンの画面を見るように言われた。



画面を覗きこむと、そこには低速ながらも時空間を移動している試作品が映し出されている。


「…いいぞ。」

嬉しそうに友哉は呟く。
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